一般社団法人 現代工芸美術家協会

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TOP > 展覧会情報 > 第59回日本現代工芸展 授賞作品・授賞理由

展覧会情報 第59回日本現代工芸展

授賞作品・授賞理由

【作品写真】羅盈―窮

内閣総理大臣賞

羅盈―窮

木下 五郎【金属】

現実世界や仮想する宇宙空間の森羅万象を、様々な技法を駆使し表現した意欲作である。背景は実景に取材したものか湖面に映り込む木々が描かれ、金箔の帯が差し込む光を思わせる。一方、この作品の見所である渦を巻く前景は、巧みに加飾された金属の板を大胆に配し、画面にダイナミックな動勢と奥行きをもたらしている。

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【作品写真】スペース・アイ

文部科学大臣賞

スペース・アイ

角 康二【漆】

漆黒の闇の中にフクロウとヴィーナス(金星)、ラフランスが浮かび上がる。「スペース・アイ」は梟の目の中に宇宙の神秘を見た。鳥・天球は宇宙の神秘を、果物は現実世界の表象だ。幻想と現実を綯い交ぜた角康二の漆芸ワールドが、卓抜のデッサン力と高度の沈金技術によって生み出されている。構想力と素材の理解、技術力が華開いた作品である。

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【作品写真】玄鳥

東京都知事賞

玄鳥

大塩 正【陶磁】

大胆な形態でありながらも、口縁、あるいは胴から側面への力強く繊細に曲線が刻まれている。その両者の微妙なバランスによって、柔らかさと力強さが内包されている。
春の訪れと共に、無事に燕が戻り、やがて家族を増やし去ってゆく。その自然の道理を眺めた作者の心情が、見事に鳥の姿となって表現されている。

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【作品写真】時の雫

NHK会長賞

時の雫

鶴見 晋史【染織】

神秘的な鍾乳洞から砂浜に水の雫が落ちていく構成で、深い濃淡の色からは、時の仄暗くも美しい儚さを感じられる染色作品である。糊の吹雪技法と金銀箔を繊細に蒔く技法、暈し技法が特徴。
幻想的で心を打たれる作品。

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【作品写真】夢幻

現代工芸理事長賞

夢幻

高津 明美【染織】

作者は阿蘇をテーマとした作品を永年に渡り発表しているが、今回の作品はそのひとつの集大成と言っても良いであろう。阿蘇の魅力である、その力強さと生命力を充分に表現した作品といえる。

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【作品写真】一歩前へ踏出す時

現代工芸本会員賞

一歩前へ踏出す時

大谷 桂子【陶磁】

薄い夜の柔らかな曲面の造形と、融点の違う釉薬を配合した暖かな色合いの質感で、「人の気配」を感じさせる良い作品になって居ます。

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【作品写真】Ginger G

現代工芸本会員賞

Ginger G

小池 信子【染織】

熱帯地の花か野辺の花、奇を衒う事なき美しさを、染織美術の平面的奥深さをもって表現した魅力と、力強さを染め上げている。個々彼処に施された譃割れの味わいがより一層安らぎと深さを効果的に、染独自の美しさをかもし出している秀作である。

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【作品写真】宙へ翔ける

現代工芸本会員賞

宙へ翔ける

小林 洋子【染織】

織り目のある絹を地とし、表現によって蝋の種類を使い分けている。
木蝋での筆致が生かされ、幾層にも重ねたぼかし染めで宙を表わした。
この混沌とした時代に生きるなか、想いは宙へと翔ける。希望を失わないようにと願いながら。

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【作品写真】夏が山を駆け登る

現代工芸本会員賞

夏が山を駆け登る

髙﨑 眞知子【染織】

花々の集合日を素直な美しさで構成した秀作である。
織の立体感と花の色香がうまく調和している。全体にバランス良く織り上げている。
糸各々の織りなす色香は心を楽しくさせる魅力がある作品である。多彩な色面構成が織り糸をより躍動的に表現している。

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【作品写真】蒼羽

現代工芸本会員賞

蒼羽

寺本 沙香江【フェルト】

フェルトと云う素材を、工芸美術の領域まで広げた作品として評価された。形全体は、メルヘンチックな作品で、丁度絵本から飛び出してくる様な作品である。

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【作品写真】眦(まなじり)

現代工芸本会員賞

眦(まなじり)

冨田 忠志【漆】

漆の面に刀で彫りを入れた中に金箔を入れて画面を構成した沈金による作品である。鳥の目の鋭さと羽根の柔らかさの表現が実に見事である。背景は豊かな色彩による宇宙を感じさせる表情とする。大空を飛ぶ鳥が迫力ある構成となり、鳥の目の向く方に何か豊かな未来を感じさせる優作である。

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【作品写真】晄希・その先へ

現代工芸本会員賞

晄希・その先へ

眞島 美代子【陶磁】

明日に向かう兆しの形態。朱泥釉で上部に明るさを求め、下部の黒ゆず釉の焼切れや光沢に配慮して焼成。ここ数年来、幾つかの組立に依る仕事に苦労して来ましたが、窯の環境を整えながらも、パーツ組み立ての妙を力強く「希望の形」に纏め上げた秀作である。

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【作品写真】Aile

現代工芸本会員賞

Aile

山岸 青矢【陶磁】

Aile (翼)。作者は翼にどんな思いを込めたのだろうか。未来への希望か大空への憧れか。白磁による幾何形体と僅かに緑がかった透明板を自在に構成し、自己の造形世界を穢れない白と深い黒の内に表現している。

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【作品写真】彼は誰時・誰そ彼時

現代工芸大賞

彼は誰時・誰そ彼時

鹿野谷 彩【染織】

「彼は誰時、誰そ彼時」のタイトルが意味深で鑑賞者のイメージをふくらませる。
絞染めの技法の特徴、特に布の形状記憶を効果的に用い独自性のある構成・表現にまとめている。次世代に向けて展開していく可能性を感じる秀作である。

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【作品写真】border/crescent 07

現代工芸賞

border/crescent 07

上前 功夫【硝子】

シンプルな形と、色彩で構成された作品ですが、素材の持つ力を充分に把握し、綿密な計算の元、構成されています。一見すると、悠久の時の一瞬をガラスによって閉じ込めた、鉱物の結晶のようにも見えます。
ガラス素材を知り、技法の特徴をうまく操り、自らの表現を見事に具現化した秀作です。

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【作品写真】創成の時

現代工芸賞

創成の時

大島 真澄【木】

水面をイメージさせる横板には柔らかな木を使い水の柔らかさを感じさせます。しかしその形状は鋭く、湖の水面が氷り動きが止まる。その氷が大音響と共に盛り上がり突き上げてくる様子、動きを硬い欅で制作しており、自然界の力強さを木の素材をいかしてよく表現しています。

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【作品写真】春の日~希望~

現代工芸賞

春の日~希望~

加茂 薫【漆】

いろいろの椿の花と葉の中にオレンジのラインで構成され、春を迎える希望と祈りを色漆で表現された秀作です。
特にこの作品は調漆と云う技法が駆使され、色漆を塗り重ね、その後求める色を掘り出し、研ぎ出すと云う大変な作業です。
鑑賞の際は表面の凹凸を感じて観る事をお勧め致します。

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【作品写真】勢動

現代工芸賞

勢動

桑原 リエ【陶磁】

流動的な模様は繊細で、優雅な風が自然の中に吹いている様な感覚を覚える。透明感のある美しい色を、柔らかで大胆な構成で表現した感性豊かな作品である。

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【作品写真】陰陽五行Ⅱ

現代工芸賞

陰陽五行Ⅱ

神 まさこ【ミックスメディア】

五行陰陽の思想をテーマにしている。木の板を素材としてそれを燃やし中央に金属の輪を大胆に構成。制作の行為そのものが形として、表現されている。

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【作品写真】芽生える(種に祈るⅡ)

現代工芸賞

芽生える(種に祈るⅡ)

竹重 秀治【陶磁】

作者は、自然界の草木の種が芽ぶき成長する生命の輝に畏敬の念をいだくとともに、そのたくましさや、しなやかさに思いをはせ、その先を祈るとともに、人の生き様に思いを重ねて制作をしている。端正で洗練されたフォルムが美しい作品である。

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【作品写真】春の光

現代工芸賞

春の光

中村 美須寿【染織】

寒さ厳しい冬が去り待ち遠しかった春が訪れる。柔らかで優しい春の光に焦点を置いている。熟練した藍の棒むらくも絞の技法を駆使し、穏やかな春の情景を表現している。

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【作品写真】shining 2021

現代工芸賞

shining 2021

福本 美智代【パッチワーク】

この作品は、暗闇に一瞬白く輝く光を表現している。黒と白色でさまざまな柄・素材を組み合わせて構成し、作られている。黒の量をおさえ、白が目立つようグレーも多数使用されている。ダイヤモンドの光を連想する美しさがある。

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【作品写真】風姿

現代工芸賞

風姿

松永 明【陶磁】

風をイメージしたシリーズ作品。長く厳しい冬が終わり、雪解けの里山に吹く優しい風を表現。フォルムと色調、風を感じさせるライン・作者の思いを込めた完成度の高い作品である。

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【作品写真】生命の果実―騰湧―

現代工芸賞

生命の果実―騰湧―

三田村有芳【漆】

作者はここ何年か、果実をモチーフに制作している。今回も大胆に乾漆技法で洋梨をアレンジし、それを3つに切断して宇宙空間を作っている。漆の持つ光沢と技術力、芯には金箔、内側には貝を張り生命力あふれる作品である。

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【作品写真】波濤

現代工芸新人賞

波濤

SHIZUKA【蘇鉄】

蘇鉄の葉の葉脈を素材として、作者が幼いころより親しんできた相模湾の波濤をイメージした作品です。
深みのある自然な色合いと珍しい植物を自在に構成し、シンプルな波の躍動感を表現している秀作です。

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【作品写真】氷柱Ⅱ

現代工芸新人賞

氷柱Ⅱ

大内 学【硝子】

長い冬から待望の春を感じる頃、作者は日中、雪融け水が滴れながらも、朝晩には寒気に晒され再氷結した、“つらら”の自由な造形に感動し、制作しています。まるで仲良く寄り添い助け合う家族のようです。心温まるほのぼのとした手吹きガラスの秀作です。

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【作品写真】響穏

現代工芸新人賞

響穏

嘉村 裕一【陶磁】

大胆な造形でかつ分かり易い表現が、見る人の目を引く作品である。作者の意図も充分に伝わる作品になっている。

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【作品写真】風光る

現代工芸新人賞

風光る

岸田 浩嗣【陶磁】

春の日に、吹く風と鳥が羽ばたくイメージを感じさせる作品は、タタラ作りで制作されています。シャープなデザインと爽やかな青色が印象的な作品です。

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【作品写真】深海をさまよう

現代工芸新人賞

深海をさまよう

佐々木 薫【染織】

暗い海の中、一匹の孤独なシーラーカンスの行く手をさえぎるクラゲが、ふわふわとにぎやかにさまよっている様子を描いている。このテ-マをパステルカラーで、染色の特徴の透明感ある色調、ゴム糊糸目とロウのすぐれた技術によって効果的に描かれている秀作である。ポップアートをうかがわせる染色の新境地を開く作品である。

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【作品写真】EMERGENCE

現代工芸新人賞

EMERGENCE

芝﨑 由華【硝子】

ガラスという非常に扱いにくい素材で、昆虫という複雑な形態を表現する事は、大きなリスクと困難さを背負う事となりますが、敢えて、そのことに挑戦し見事に作品へと昇華させました。ガラスと昆虫への深い愛情と執着を感じさせ、若々しく素直な作品です。

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【作品写真】善良な九色鹿

現代工芸新人賞

善良な九色鹿

臧 傑【染織】

本格的な本友禅染の技法を用いて、中国神話をテーマに、独自性を有した物語に再構成し表現している。
ダイナミックなスケールのある空間に個々の細やかなモチーフもちりばめられていて、屏風仕立ての効果も加わって見るものを飽きさせない。
高度な糸目糊の技術と豊な巧みな配色も見事な秀作である。

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